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『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』は、手塚治虫の代表作の一つ『火の鳥』シリーズの映像化作品の一つで、1980年に公開された手塚の原案・構成・総監督による劇場用アニメーション映画である。手塚自らが映像化した唯一の『火の鳥』である。 1980年にサンディエゴ・コミック・コンベンション・インクポット賞と第1回ラスベガス映画祭動画部門賞を受賞している。 == 作品解説 == *漫画を原作とした他の『火の鳥』の映像と違って、永遠の生命を持ち、その生き血を飲んだ生き物が不老不死になれる火の鳥を狂言回しにした共通したテーマを持ちながらも、漫画の未来の部分をひとまとめに総括したともいうべきオリジナルストーリーによるアニメ映画となっている。広告で「スケールの大きなストーリー展開と奥深いテーマを味わうことが出来る、 手塚アニメの総決算とも言える内容」と評されていた。 *本作はフルアニメーションに挑戦、キャラクターごとに専任のアニメーターを配するキャラクターシステムを採用、ロトスコープ、スリット・スキャンなど当時の最新技術の導入、オープニングの火の鳥が飛ぶシーン、映画の最初の方に出てくる主人公ゴドーと女性型育児ロボット、オルガが乗ったリニアカーをひたすら追う都市の大俯瞰の光景、強制労働キャンプでの群衆シーンなど見所が多い。また、昔の映画に出てくる、白地に黒文字のタイトルが手塚には鮮烈で、「それを一度やってみたい」と思い、『火の鳥2772』で「そうした」ということ。 *手塚が雑誌「スーパーマン」1979年の正月号で小野耕世との対談を行った際に小野が手塚のSF漫画「旋風Z」に出てくる主人公とジェットに変身できる母親ロボットの関係が好きだと言ったが、この時既に手塚の中にはジェット2世という名称でオルガの構想ができていた。また、昭和初期の海野十三のSF小説、『地球要塞』に出てくるアンドロイド、オルガ姫からの影響もあるようだ。オルガはジェットや車などに変身できるが、後半に出てくる火の鳥も変幻自在に変身でき、手塚の変身願望(あるいは変形願望)が全編にあふれている。 *バイタリティあふれる男性的な火の鳥は、市川崑監督の実写版の『火の鳥』のアニメの部分をアメリカに持ち込み、その反応(火の鳥が女性的すぎる、もっとGODでなくてはならない)から生まれたという。 *ゴドーの名前についてはNHK『600 こちら情報部』の手塚特集に出演した手塚は『ゴドーはゴット(神)から来ている』と発言している。 *手塚の漫画『七色いんこ』にてサミュエル・ベケットによる戯曲「ゴドーを待ちながら」をモチーフとした回にオルガがゲスト出演しているが、ゴドーは出ていない。オリジナルは二人の男がただひたすらゴドーを待っているがゴドーはついに現われないという話である。 *一説には、作品の中に出てくる労働キャンプがソ連のシベリアの強制収容所と比較されて、ソ連の全体主義への批判があると言われている。さらに、世界が一つに統合された未来社会という設定は今問題となっているグローバリズムのなれの果てともとれ、重大な問題提起をしているともいわれる。 *手塚はこの作品の狙いをファンタジーと言い、系列として『やぶにらみの暴君』に属するもので、SFとして評価されたくないと強調している。 *この映画では、さまざまな形の愛が火の鳥を主軸として描かれており、手塚の分身とも言われるサルタと火の鳥の関係性、優しさと勇敢さを兼ね備えた少年が主人公であること、母性への賛歌など手塚らしさがふんだんに入っており、特にラストシーンでは母性の賛歌が象徴的に描かれている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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